ある夜、僕はパーティーを開いていた。


内容は、どこにでもあるようなカラオケパーティーだった。


パーティーに入ってきた人は、歌う。


BGM無き世界で、自分を誇示しようと高らかに歌う。


そして、気持ちよく歌い終わった人たちに、僕はマイクに手をできるだけ近づけて拍手をする。


上手いなと思うと、純粋な気持ちで「上手いね!」と褒める。


でも、中には鐘が一つだけの人なんかもいて、そういう人には、「とってもよかったよ」とその度胸を称える。


そんな、観覧数集めだけのパーティーを開いている時だった。


僕はある一人の少女に出会った。