「美味い」
箸を口に運んだ彼がボソッとこぼした。
なにか話すべきか、このまま無言で食べ続けるべきか。
食事の席で会話をしたことが無い私は、どうしたらいいのか分からない。
「あのさ、俺のこと怖い?」
無言でハンバーグを口に運んでいると、まっすぐこっちを見て聞いてきた。
「えっと、その……怖くないです」
「正直に言って」
そうこちらを見つめる目は、相変わらず鋭い。
「怖い、です……。でも初日よりかは、全然……」
これが今の私の本音だった。
怖いのも本当。
でもひとつの言動にビクビクするほどでは無くなった。
「そっか、ならよかった」
何も無いときに話す普通の会話。
藍住くんとは初めてだった。
箸を口に運んだ彼がボソッとこぼした。
なにか話すべきか、このまま無言で食べ続けるべきか。
食事の席で会話をしたことが無い私は、どうしたらいいのか分からない。
「あのさ、俺のこと怖い?」
無言でハンバーグを口に運んでいると、まっすぐこっちを見て聞いてきた。
「えっと、その……怖くないです」
「正直に言って」
そうこちらを見つめる目は、相変わらず鋭い。
「怖い、です……。でも初日よりかは、全然……」
これが今の私の本音だった。
怖いのも本当。
でもひとつの言動にビクビクするほどでは無くなった。
「そっか、ならよかった」
何も無いときに話す普通の会話。
藍住くんとは初めてだった。



