初対面の男子と同室で暮らしていく。
この生活がもう目の前まで来ていて、緊張からかドクンドクンと耳に聞こえるほどうるさい心臓の音。
面接の時に習った、トイレのときはノックを2回、部屋に入るのはノックを3回というのを思い出してトントントンと扉を叩いた。
ふぅと一息吐いて、ゆっくりドアノブを引いた。
「失礼しますっ」
「あ゛?」
私の方を見た瞬間、嫌そうな顔をされる。
銀髪の、いかにも不良ですって感じ。
……怖っ。
「お前誰?」
「あの、その……。同部屋の……」
「あぁ」
納得したように頷くと、階段の下に置いてあるダンボールを持って上へ上がって行ってしまった。