僕達の人生最高の幸運は、凪沙ちゃんと梓ちゃんの親であることだし!

 ぶっちゃけ、僕達は善人じゃないんだけど、梓ちゃんがあまりにも能力の高い人間だったから、人に優しく親切にしましょうねって言っていただけだし。

 凪沙ちゃんには、自分の邪魔をする奴等はぶっ潰して、絶対服従させろ、都合の良い奴隷にして飼い慣らせと教育していたし!

 僕達夫婦は、若い頃は、暴走族と危険なヤクザ潰しを趣味にしていて、人間の血とか絶望的な表情が3度の飯より好きだったんだよな〜。

 互いの親には、生まれる時代を間違えた戦闘狂って言われていたけど。

 拷問とかも大好きで、暇さえあれば繁華街に行って悪い奴らをお仕置きしてたのは良い思い出だ。

 ぶっちゃけ、裏の世界の人達には恐れられていたのかもしれない。
 若い頃は、警察とは目が合わなかった。というか、警察に逃げられていた気がする。

 僕達は、素性がバレるのが嫌だったから、顔を特殊マスクで隠して、完全に別人として行動していた。
 これは、大きな間違いだったような気がする。顔を隠さずにいたら、凪沙ちゃんが事故に遭った時、すぐに動いてくれていたかもしれないし、裏の世界から手を回せていたかもしれない。

 ちょっと後悔している。
 黒歴史って、隠しちゃいけないのかもしれない。

 でも、今からでも遅くないかもしれない。
 ウチの梓ちゃんが魔王化しているうちに、僕達も本領発揮して、奴隷作りに励んだら、もしものときに役に立つ人柱になってくれるだろう。

 まずは、僕達に圧力をかけてきた奴等の弱みを握り、奴隷にしよう!
 そして、久し振りに暴れちゃおう!
 昔、炎魔組(獄門組に並ぶヤクザ界の重鎮)にスカウトされたのだから、今から炎魔組に突撃して、ちょっと仲間を作りに行こ!