「じゃあ、改めて。琴ちゃん、俺とダブルスを組まない?」 先輩の綺麗な顔に人懐っこい笑みが浮かぶ。 なんか… なんか、告白されてるみたい…? 「私でよければ…、お願いします!」 先輩のサラサラとした髪の毛が風に揺れた。 西に傾いた陽が、私たちをやさしく照らしていた。 …うん、誤解を生みそうだね、これ。 私たちは、めでたくカップル……ではなく、ダブルスのペアとなった。