ツナミの女/80S青春群像『ヒートフルーツ』豪女外伝/津波祥子バージョン編【完結】

その33
砂垣




再開した二人の戦いは、いよいよ大詰めを迎えている

祥子は空手の構えから、先制をついてきたわ

バグジーは防戦一方だ

あっ!

祥子の正拳突きをまともに喰らったぞ

後ずさりのバグジーに、祥子は空手流の蹴りを放っていく

2発受けたところで、バグジーが片膝をついた

ヤバい!

ここでケンカ流の殴る蹴るに切り替わるぞ…


...



案の定、祥子は18番の攻勢ラッシュを仕掛けてきた

見てる方が痛くなりそうな連打ではあるが、やはり、疲労のせいか、さっきまでのキレはないようにも写る

”バグジー!がんばれー!”

”いいぞ、祥子ー!一気に止めを刺しちゃえ!”

双方の”仲間”の声援も、まさに真っ二だ


...



中腰のバグジーは両手で防御を取り、耐え忍んでいるが…、スキを覗ってるようにも見えるな

そして、祥子が膝をバグジーの喉元に打ち込んでいったその瞬間…

バグジーは相手の右ひざを、両手でがっちりキャッチしたぞ!

思わずドテンと尻もちをついた祥子に、バグジーは目にも止まらず動きで体を乗せ、いつの間にやら右手の中には敵の顔面がすっぽり収まっていた

うーん、速い!

「うぉぉー!」

大きな雄たけびを上げながら、バグジーは右手で顔面を掴んだまま祥子の体を起き上がらせたぞ

すげえ... 

アイツ、まだこんな力が残っていたのかよ


...



「うぉー、行くぞー!」

何だあれは…

バグジーは祥子の半身を力づくで引っ張り上げたところで、左手を相手の後頭部に添えた態勢で、一気に”獲物”の体をそのまま引きずって南玉陣営に向かって走って行ったぞ

バターン!

バグジーは顔面掴みのまま、祥子の大きな体を思いっきり投げ捨てやがった

その後もバグジーは素早かった

なんと、右の足裏で起き上がろうとする祥子の胸元辺りに踏み倒しだ

ふうー…

これは強烈だろ!

あの祥子が吹っ飛んじまったよ…

火のついたバグジーに、留まる余地はなかった

南玉サイドの連中の足元に倒れ込んでだ祥子の顔面を再び掴み、体重70を超える祥子をむんずと強引に引き上げてる

おおっ…

今度は俺たち側の陣へ祥子を引きずりながら向かってくるぞ

ドターン!

祥子はなされるがまま、顔面掴み投げで勢いよく放り投げられたわ

ここでも起き上がりざまの祥子を、また踏み倒し攻撃で吹っ飛ばすと、祥子にはカウントダウンを取る間も与えず、また凶器のスパーンを持って行く

だが、次にバグジーの右手が狙ったのは顔面ではなく、首だった

出たー‼

喉に突き刺さった右手で祥子の体を引き上げると、クロー状態での首吊りを敢行だ

わー、祥子の足が地面から浮いちゃったぞ…

バグジーの足元はややフラついてはいるが、ここまで追い詰められながら、この殺人技を繰り出すとは…

信じられん…