その17
砂垣
バグジーvs津波祥子の最終決戦前の本田と対決した優子、善戦むなしく敗れたわ
だが、こっちサイドの女連中は、優子がここまで意地を見せてくれたことで、みな優子を讃えているよ
うん…、オレもまさか、あの優子がここまでやってくれるとは思わなかったしな
”優子ー!大丈夫、あなた…?”
”優子さん、ご苦労様でした‼”
旧赤隊時代から一緒に残った仲間、それにそれ以降加わったメンバー8人に囲まれた優子は、まだ呆然としているようだ
戦い終えた優子の額と首当たりに、後輩がタオルで汗を拭っている
まあ、何ともな風景だ
あっ、目が合った…
「…砂垣さん」
優子の目はまだどんよりしてるな
まさに、精も根も尽き果てたってところだろうよ
...
だが、優子は俺の目をじっと見ながら、ゆっくりと立ち上がろうとしてる
「ああ、無理しないでください…」
優子はちょっとふらついて、後輩二人にもたれかかった
「大丈夫よ…」
どうやら俺の方に歩いてくるみたいだ
そして優子は俺の正面に立った
「優子、よく頑張ったなあ…」
まずは自然とこの言葉が出たわ
「…ゴメンね。やっぱり負けちゃったわ」
「いや、ここまでやれれば十分さ。大したもんだぜ。びっくりした」
ここで女性メンバーが笑みを浮かべて拍手していた
「そうよ、優子が意地を見せてくれて、私たち、溜飲が下がったわ。ありがとうね」
「うん、私もサッパリしたわ。全力出せたし…。でも、向こうは謝罪とか要求してくるよね…」
優子は下を向いてちょっとしょげてるわ
...
「とにかくよう、この後バグジーが戦った結果でな。奴らとの決着はついていないんだ。まずは一緒にヤツを見守ろうぜ、優子…」
優子はほとんど聞こえないくらいの声で、「うん」と言って頷いてたよ
すると、そこへバグジーがやってきた
「おお、バグジー…」
「三島、まさかあれほどやれるとは思わなかった。立派だったぞ」
「柴崎さん…。あなたのおかげだわ。感謝してる。ありがとう…」
そう言った優子はすでに目頭を熱くしている様子だった
「お前の戦いを無駄にはしない。じゃあ、行ってくる…」
「頼むぞ、バグジー」
俺はバグジーの両肩に両の手を当てがって激励した
で…、思わず二人は正面を向き合って、見詰め合う態勢になってたわ
数秒間はそのままだったよ
コイツ、なんて目をしてやがるんだ
...
「全力を尽くそう…」
だが、こう口にした時の表情は、もう戦闘モードに入っていたようだった
「バグジーさん、頑張ってー!」
「バグジー、遠慮なんか無用だ。津波をノックアウトしてくれよ!」
”仲間”から激励の声を受けながら、ヤツは中央へ向かった
みんなは、もうバグジーを単なる雇われとして見ていない
そうだよ…、仲間だ
そしてバグジーがゆっくりと向かうすぐ先には、津波祥子がすでに待ち構えていた…
砂垣
バグジーvs津波祥子の最終決戦前の本田と対決した優子、善戦むなしく敗れたわ
だが、こっちサイドの女連中は、優子がここまで意地を見せてくれたことで、みな優子を讃えているよ
うん…、オレもまさか、あの優子がここまでやってくれるとは思わなかったしな
”優子ー!大丈夫、あなた…?”
”優子さん、ご苦労様でした‼”
旧赤隊時代から一緒に残った仲間、それにそれ以降加わったメンバー8人に囲まれた優子は、まだ呆然としているようだ
戦い終えた優子の額と首当たりに、後輩がタオルで汗を拭っている
まあ、何ともな風景だ
あっ、目が合った…
「…砂垣さん」
優子の目はまだどんよりしてるな
まさに、精も根も尽き果てたってところだろうよ
...
だが、優子は俺の目をじっと見ながら、ゆっくりと立ち上がろうとしてる
「ああ、無理しないでください…」
優子はちょっとふらついて、後輩二人にもたれかかった
「大丈夫よ…」
どうやら俺の方に歩いてくるみたいだ
そして優子は俺の正面に立った
「優子、よく頑張ったなあ…」
まずは自然とこの言葉が出たわ
「…ゴメンね。やっぱり負けちゃったわ」
「いや、ここまでやれれば十分さ。大したもんだぜ。びっくりした」
ここで女性メンバーが笑みを浮かべて拍手していた
「そうよ、優子が意地を見せてくれて、私たち、溜飲が下がったわ。ありがとうね」
「うん、私もサッパリしたわ。全力出せたし…。でも、向こうは謝罪とか要求してくるよね…」
優子は下を向いてちょっとしょげてるわ
...
「とにかくよう、この後バグジーが戦った結果でな。奴らとの決着はついていないんだ。まずは一緒にヤツを見守ろうぜ、優子…」
優子はほとんど聞こえないくらいの声で、「うん」と言って頷いてたよ
すると、そこへバグジーがやってきた
「おお、バグジー…」
「三島、まさかあれほどやれるとは思わなかった。立派だったぞ」
「柴崎さん…。あなたのおかげだわ。感謝してる。ありがとう…」
そう言った優子はすでに目頭を熱くしている様子だった
「お前の戦いを無駄にはしない。じゃあ、行ってくる…」
「頼むぞ、バグジー」
俺はバグジーの両肩に両の手を当てがって激励した
で…、思わず二人は正面を向き合って、見詰め合う態勢になってたわ
数秒間はそのままだったよ
コイツ、なんて目をしてやがるんだ
...
「全力を尽くそう…」
だが、こう口にした時の表情は、もう戦闘モードに入っていたようだった
「バグジーさん、頑張ってー!」
「バグジー、遠慮なんか無用だ。津波をノックアウトしてくれよ!」
”仲間”から激励の声を受けながら、ヤツは中央へ向かった
みんなは、もうバグジーを単なる雇われとして見ていない
そうだよ…、仲間だ
そしてバグジーがゆっくりと向かうすぐ先には、津波祥子がすでに待ち構えていた…



