その8
麻衣
デブとの視殺戦は約30秒ってとこだったかしら
コイツの視線、なんか汗臭いって
オープンだからって、無理してつんつるてんの上着なんか纏ってんじゃんねーっての
顔面、きったねー汗がにじんでるって(嘲笑)
...
まもなくして、デブは口を開いた
「…おい、今日は返してやれ」
「いいんですか、武次郎さん⁉ノボルさんを呼んでき…」
「バカヤロー‼余計な口、聞くんじゃんねー!」
「はい、すいません…」
はは…、要チェックその2だ
...
ドアを塞いでいた2人はさっと後ろにさがり、道也がドアを開けた
「じゃあ、また来るぞ!」
「ああ、まただ…」
私たち二人は部屋を出たあと、そのまま店の出入り口に向かった
店内は広く、まあ、開店ってことで繁盛はしているようだ
「ありがとうございました…」
はは…、女性の…、おそらくは私と同じ女子高生(いや、私は元女子高生だった!)アルバイト店員が”勘違い”して、挨拶してくれちゃってる(苦笑)
でも、こんな普通の高校生にはココ、危険すぎるよ
こういうなんにも知らない一般の子には、何らかの手を打たないとまずいだろ
早急に…
...
「ふうー。ああ、麻衣さん、お疲れ様です…」
店を出て車の中に戻ると、もう道也は汗びっしょりで、ハンドルに頭をもたれてるよ
「はい…、これで汗ふきなよ。まあ、道也もお疲れさんだわ、はは…」
ハハハ…
まずは、元ポマードの相棒と”初陣”を終えたぞ
...
「でもさー、道也って演技うまいじゃん。合格点だわ、今日は。ハハハ…」
「いやぁ…、もう生きた心地しませんでしたよ。でも、あのレモンティー、ホントに”何か”入っていたんですかね?」
「どうだろうかね…。あっ、道也、まだ汗たれてんじゃん。拭いてあげるわ」
運転中のポマード道也の汗まで拭うなんてね、この私がさ(笑)
道也は盛んに照れて、なおさら汗止まんないじゃん、はは…
...
「いい…、一本調子だけど、このパターンで繰り返すぞ。当面は」
「ええ…。まあ、僕は隣で座ってるだけだから、なんのことはないですけど…。あのう…、もし、手を出してきたらどうすんですか?今日だって、もう奴ら襲ってくると思ってましたけどね」
「あいつら、店じゃ暴れないよ。ただ、かかってきたら、道也はすぐ店の外に出る。そして連絡だ。渡した紙に書いてある通り、順番にね。事前に言った通りだよ」
「でも、麻衣さんは…」
「アンタには言っとくか。いろいろグッズを所持してんだよ、私。そうだ、アンタに頼んだものもあったわ。まずさ、これはね…」
心配性の相棒には、私の防御対策を概ね告げといたわ
「いやー、参ったな。凄い‼…さすがだな、やっぱりあなたは…」
道也、べた褒めだった…
...
さあ、ヒールズに着いたら、まず、剣崎さんとミカさんに連絡して報告だ
それから、本日第2部の現場に向かわなきゃ
「じゃあ、5時半に現地で…」
「うん、なんか悪いね。いきなり立て続けで…」
「いえ。なんか、充実してますよ。そりゃあ、危険は伴ってるんだろうけど…」
ヒールズまで送ってもらった後、浅土道也とは一旦別れた
この相棒には、この後の第2部にも立ち会ってもらう
むしろ、こっちの方が道也にとっちゃ、重労動かな…
...
「はい、もしもし…。ああ、ミカさんですか?…ええ、完全に想定通りでした。概ね20分程度でしたが…」
ミカさんには、ジャッカル・ニャン内でのやり取りを、こと細かく報告してね
ストローの件はちょっと、驚いていてたかな…
「…私のカンじゃ、入ってたわね。痺れクスリみたいなもんかな、やっぱり…。まあ、混ぜてあったとしても、そう強いものじゃないはずだけど…。向こうとしては、いろんな手段を講じられるから、それが”効いた”相手には。今後も気を付けてもらわないと…。でもまあ、良かったわ。まずは、ちゃんと対処できて」
電話口でのミカさんの、いかにもホッとしたって感じの声が印象的だったな
...
そして、剣崎さんと連絡が取れたのは、ここへ戻って2時間くらいしてからだった
どうやら新幹線が遅れて、相和会の本部に入るのが予定よりずれ込んだらしいや
「そうか…。麻衣、よくやってくれた。このあとは何時からだったかな?」
「5時半にK市はずれにある例の空きビルで…」
「よし、何しろ油断するな。今日は本部に詰めてるから、終わったら連絡頼む」
「了解です」
さあ、あとは今回も伝書鳩の大役を担った久美に首尾を報告して、こっちサイドの各所に伝達を手配しなきゃな(苦笑)
...
さあ、ついに走り出したぞ…
デブからは兄大打ノボルの元へ、既に私の行動開始が知らされているだろう
もう動いているんだ!
すべてが…
そして”このあと”の結果次第では、今日中にも、剣崎さんや優輔さんが動く
午後3時40分…
よし、まだ時間はあるし、シャワーを浴びておこう
麻衣
デブとの視殺戦は約30秒ってとこだったかしら
コイツの視線、なんか汗臭いって
オープンだからって、無理してつんつるてんの上着なんか纏ってんじゃんねーっての
顔面、きったねー汗がにじんでるって(嘲笑)
...
まもなくして、デブは口を開いた
「…おい、今日は返してやれ」
「いいんですか、武次郎さん⁉ノボルさんを呼んでき…」
「バカヤロー‼余計な口、聞くんじゃんねー!」
「はい、すいません…」
はは…、要チェックその2だ
...
ドアを塞いでいた2人はさっと後ろにさがり、道也がドアを開けた
「じゃあ、また来るぞ!」
「ああ、まただ…」
私たち二人は部屋を出たあと、そのまま店の出入り口に向かった
店内は広く、まあ、開店ってことで繁盛はしているようだ
「ありがとうございました…」
はは…、女性の…、おそらくは私と同じ女子高生(いや、私は元女子高生だった!)アルバイト店員が”勘違い”して、挨拶してくれちゃってる(苦笑)
でも、こんな普通の高校生にはココ、危険すぎるよ
こういうなんにも知らない一般の子には、何らかの手を打たないとまずいだろ
早急に…
...
「ふうー。ああ、麻衣さん、お疲れ様です…」
店を出て車の中に戻ると、もう道也は汗びっしょりで、ハンドルに頭をもたれてるよ
「はい…、これで汗ふきなよ。まあ、道也もお疲れさんだわ、はは…」
ハハハ…
まずは、元ポマードの相棒と”初陣”を終えたぞ
...
「でもさー、道也って演技うまいじゃん。合格点だわ、今日は。ハハハ…」
「いやぁ…、もう生きた心地しませんでしたよ。でも、あのレモンティー、ホントに”何か”入っていたんですかね?」
「どうだろうかね…。あっ、道也、まだ汗たれてんじゃん。拭いてあげるわ」
運転中のポマード道也の汗まで拭うなんてね、この私がさ(笑)
道也は盛んに照れて、なおさら汗止まんないじゃん、はは…
...
「いい…、一本調子だけど、このパターンで繰り返すぞ。当面は」
「ええ…。まあ、僕は隣で座ってるだけだから、なんのことはないですけど…。あのう…、もし、手を出してきたらどうすんですか?今日だって、もう奴ら襲ってくると思ってましたけどね」
「あいつら、店じゃ暴れないよ。ただ、かかってきたら、道也はすぐ店の外に出る。そして連絡だ。渡した紙に書いてある通り、順番にね。事前に言った通りだよ」
「でも、麻衣さんは…」
「アンタには言っとくか。いろいろグッズを所持してんだよ、私。そうだ、アンタに頼んだものもあったわ。まずさ、これはね…」
心配性の相棒には、私の防御対策を概ね告げといたわ
「いやー、参ったな。凄い‼…さすがだな、やっぱりあなたは…」
道也、べた褒めだった…
...
さあ、ヒールズに着いたら、まず、剣崎さんとミカさんに連絡して報告だ
それから、本日第2部の現場に向かわなきゃ
「じゃあ、5時半に現地で…」
「うん、なんか悪いね。いきなり立て続けで…」
「いえ。なんか、充実してますよ。そりゃあ、危険は伴ってるんだろうけど…」
ヒールズまで送ってもらった後、浅土道也とは一旦別れた
この相棒には、この後の第2部にも立ち会ってもらう
むしろ、こっちの方が道也にとっちゃ、重労動かな…
...
「はい、もしもし…。ああ、ミカさんですか?…ええ、完全に想定通りでした。概ね20分程度でしたが…」
ミカさんには、ジャッカル・ニャン内でのやり取りを、こと細かく報告してね
ストローの件はちょっと、驚いていてたかな…
「…私のカンじゃ、入ってたわね。痺れクスリみたいなもんかな、やっぱり…。まあ、混ぜてあったとしても、そう強いものじゃないはずだけど…。向こうとしては、いろんな手段を講じられるから、それが”効いた”相手には。今後も気を付けてもらわないと…。でもまあ、良かったわ。まずは、ちゃんと対処できて」
電話口でのミカさんの、いかにもホッとしたって感じの声が印象的だったな
...
そして、剣崎さんと連絡が取れたのは、ここへ戻って2時間くらいしてからだった
どうやら新幹線が遅れて、相和会の本部に入るのが予定よりずれ込んだらしいや
「そうか…。麻衣、よくやってくれた。このあとは何時からだったかな?」
「5時半にK市はずれにある例の空きビルで…」
「よし、何しろ油断するな。今日は本部に詰めてるから、終わったら連絡頼む」
「了解です」
さあ、あとは今回も伝書鳩の大役を担った久美に首尾を報告して、こっちサイドの各所に伝達を手配しなきゃな(苦笑)
...
さあ、ついに走り出したぞ…
デブからは兄大打ノボルの元へ、既に私の行動開始が知らされているだろう
もう動いているんだ!
すべてが…
そして”このあと”の結果次第では、今日中にも、剣崎さんや優輔さんが動く
午後3時40分…
よし、まだ時間はあるし、シャワーを浴びておこう



