ツナミの女/80S青春群像『ヒートフルーツ』豪女外伝/津波祥子バージョン編【完結】

その62
バグジー



「じゃあ、こいつらを俺たちが力づくで潰したら、アンタのとこ、それに埼玉の南玉連合が黙ってないってんだな?」

「ええ、必ずオタクらを潰しに来ます」

「フン、女だけで何ができるってんだ!紅組は確かに名が轟いてるよ。だがよう、いい加減、人の敷地まではデカい顔しないでもらいたいね。それでもってんなら、来いよ。返り討ちにしてやるから」

「おお、そうそう…。どうせならかわいい子、よこしてね。潰すだけじゃ芸がねーから、かわいがってやるよ。あんあん言わして、喜ばすってことだけど。ヘへへ…」

「ああ…、是非アンタも来てくれ。遠慮なしに。たっぷりそのナイスボディー磨いてやるよ」

「無理ね。あたしの体奪おうとするクソは、骨の2、3本いただくわ。今日、教えてやってもいいけど。度胸ないか、シケたアンタらじゃ…」

「なんだと!」

「テメエ、表へ出ろー」


...



「…?なんだ、コレ…」

「あなた達も男なら、ソレ使っていいから、一人づつかかってきなさい。もし、この場で私に一突きでもできたら、さっき言ったこと、取り下げるわ。受ける勇気ある?」

「よし、言ったな。やってやる。今の口、偽りねーな?」

「ないわ。その代り、あなた達3人のその木刀、私が払ったら、この子達のチームには、今後一切関与しない。いいわね!」

「おお、じゃあ、俺から行ってやる!…うぉー!」


...



ほんの5、6M先で展開されたその鮮烈な光景は、ものの数十秒でケリがついた

木刀を握った180近い身長の女は、3人が木刀を振りかざしてかかってくると、ポーン、ポーンと、男の手にしたものを、ものの見事に空高く弾き飛ばした

「これで、約束を守るのはあなた達ってことになったわ。いいわね!」

「…ふざけんなー、おい、やっちまえー!」

なんと、男たちは負けたにもかかわらず、正面の長身で髪の長い細身の女に3人一斉でかかって行った

私は思わず、奴らに向かって行こうとした

「待ってください!もう少し…。男の力を借りずに、やり遂げることが大事なので…」

チームの子は二人で、私の両腕をつかんでそう訴えてきたよ

私は思い留まり、両脇の二人から、4人に目を移した

すると…

ウソだろう?


...




「わー、痛えー」

「わあー!やめてくれー」

「この卑怯者!それでも男か!」

ボキッ!バシン!ボキッ…!

私は…、いや、チームの子もマスターも、目の前の信じられないシーンに、ぽかんと口を開けて棒立ちだった

なんと長身の女は、うずくまっている3人に、右手に持った木刀をバンバンと打ち下ろしていた

目に止まらぬ速さで容赦なく

しかも、顔色一つ、表情一つ変えずに…


...



「どうだ!約束、守るか?言わなきゃ、ここで骨もらうわよ!」

ボキッ!バシン!ボキッ…!

「わかった…、わかったからやめてくれ。ホントに骨が折れる!約束は守るって…」

「よし!次、まただったら、東京埼玉都県境の女性勢力総動員で潰しに来るから!こっちの力加減は、私らのおひざ元の族仲間にも聞いてみることね。さあ、今日はさっさと消えなさい!」

何なんだ、これは!

本当に女か、アイツ…