ツナミの女/80S青春群像『ヒートフルーツ』豪女外伝/津波祥子バージョン編【完結】

その45
ケイコ



「真樹子…、東龍会としては、自分んとこが関与しないってことが重要なんだ。たとえ敵方からはミエミエでも、実際のヒットは自分のとことは直接つながりがないってことがさ…」

「だから、どんな人物にやらせるのよ?…大打は一応、カタギの悪ガキで、その大将に過ぎないんでしょ?なのにそんな伝手、どこからなのよ!」

「…バグジーは、大打にそのヒットマンを暗に打診されたってことだよ。もともと諸星さんはさ、大打からバグジーを紹介されたんだ。…その大打ノボルは俺に言ってた。バグジークラスは日本中探せば、ごまんといるってな。それが答えだよ、真樹子…」

「!!!」

もう、気分が悪くなってきたよ

大打って人、ガキの世界から殺しを請負う人材を発掘するって訳?

刑務所に入るのは、他にいるからさって口説き文句で…

一方では未成年者を対象に、それなりの報酬と少年法をメリットに仕立てて、身代わりの人材も集めるって…

ここまで来たら、神をも恐れない最低、最悪のクズ連中だろうが!!



...



「それで、バグジーさんは断ったんですよね⁉」

「ああ、きっぱりと断ったそうだ。大打のことは、”死の商人”として捉えていたわ。業火で焼かれる悪魔の所業に手を染めるつもりはないと、バグジーは俺にそう言い切ってた」

祥子からの問いかけに、砂垣さんが答えたバグジーさんの言葉…

私の胸には深く染み込んでいったよ

みんなも感慨深そうな面持ちをしているし…

「…今話したことの多くは、バグジーから聞いたことだよ。アイツ、スクラップ・プールでの決着後は、このオレによう、お前ら女勢力と協力して都県境が暗黒地帯と化すのを防げって進言してきたわ」

あのバグジーさんがそんなことまで…!


...



「砂垣さん…、ひとつ伺います!奴らがここまでのスキームをもって都県境に入り込んで来てるんであれば、もはや私たちのフィールドを隠れ蓑にして、東龍会が相和会への侵攻に出ることと重なるんじゃないですか?」

ここで私はあえて砂垣さんに質問したわ

もうこうなるのであれば、私達にとって明らかに麻衣はダイレクトな存在になるって!

そうであれば、みんなもそれをしっかり認識しておかないと…