おばあちゃんとゆっくり廊下を歩きながら空を見る。ご飯って、今まだ4時過ぎなんだけど…どうしたらいいんだろう?
「父さん、もう飯食うのか?」
「今からゆっくりダラダラ宴会しようかと思ってるんだが、何か予定があったか?」
「いや、いい」
そういうことか…空が私の聞きたいことをおじさんに聞いてくれて疑問は解決だ。
「あ…大きいテーブル」
「そうか、海はこれも知らないよな」
「こっちの方が台所に近いし、椅子の方が膝に楽なのよ」
「それで座卓じゃなくなったんだ…おばあちゃんの席はどこ?」
「ここ、一番出入り口」
このゆっくり歩きだとトイレとかに時間が掛かるものね。そう思いながら椅子を引いておばあちゃんに座ってもらう。
「海、これ見て」
「あ、ル・クルーゼのプレートだね」
「昨日届いたんだ」
陸くんが綺麗なマリンブルーのプレートを皆の席に置くので手伝う。
「今月、私とお父さんの結婚記念日があったんだけど、そのお祝いにって空が買って送ってくれたの。海ちゃんのブログから見つけたって」
「え?」