「その大丈夫ってどういう意味?」


「悲しそうな顔してた…」


そう言っても、きっと凪くんの事だから、当たり前のように大丈夫とか言いそうだなぁ……


なんて俯くと、凪くんはほんの一瞬、ほんの一瞬だけ目を伏せた。


「……大丈夫……じゃない。……だから、家帰ったら沢山構って、妃奈。」


っ!?な、凪くんが甘えて………??


「もちろんだよっ!!いっぱい遊ぼう!」


私は喜びで、勢いよく凪くんに抱きつく。


「可愛い……」


ん?凪くん今なんて………


私が聞き返そうとした瞬間、凪くんの腕の中に引き寄せられる。


「あーあ、なんでそんな可愛いことしちゃうかな」


すぐ真上から耳に届いた声。


その言葉が理解できていないから、私は何も返せない。


「あぁもう全く…」










───「本当、君には敵わない」