それから数時間。百貨店内をたっぷり見て回り、いくつか購入して帰宅した。玄関で迎えてくれたハウスキーパーが、貴哉が出かけていることを知らせてくれる。それに礼を言って自室に戻ると、爽やかなミントの香りがした。駆除剤の臭いを消すために撒いたのだろう。その香りで雪乃は買い物で沸いた気持ちが萎んでいくのを感じた。
(これが、現実なんだ)
無数の黒い物体が散らばる様子を思いだして、なんだか気持ち悪くなってくる。どこもかしこも気持ち悪い。それを必死に、業者がきれいにしてくれたのだからもう清潔、と思い込ませ、ベッドに歩み寄った。
「あ」
枕、クッション、ベッドカバー、それらは全部取り換えられて別の物になっている。
(そうね。そうよ。各務さんたちがきれいにしてくれたのを避けるなんて申し訳ないわ)
コロリと横になって天井を見上げる。貴哉のことを考えると、葬儀の最後の場に駆けつけて手を合わせてくれたことを思いだした。そしてマンションに帰って、結ばれたのだ。
(なぜ……うぅん、ああは言ってるけど、実は貴哉さん、お父さんの戸籍に入っていないとか? あるいは養子とか。だったら実は血がつながっていなくて、だからあんなことを。そうだ、お父さんの戸籍謄本を取ったらわかることよ)
雪乃はムクリと起き上がった。だが、その瞬間に、ああ、と唸って額に手をやる。
(私はお父さんの戸籍に入ってないから、委任状がないと取れない。誰かに頼むしかないけど、貴哉さんや奥様に言うわけにはいかないし、こういうのは身内じゃないと……あ!)
机に向かい、中央の引き出しをあけて箱を取り出し、その箱のふたを開いた。中には大小さまざまな紙が入っていて、雪乃はその中から名刺を取り出した。『飯塚由紀夫』と印刷されている。
雪乃は名刺に書かれている携帯番号をスマートに打ち込んだ。だが、通話開始を行う最後で手が止まる。
(こんなことで電話して、迷惑じゃ……向こうは弁護士で、忙しいわけだし)
しばらく名刺とスマートフォンを見つめて思案したが、ここで悩んでも仕方がないと思いなおした。強く打つ鼓動を聞きながら、耳を澄ませる。数度のコール音が耳に響き、止まった。
『はい、飯塚ですが』
「遠山雪乃です。宇條実康の娘です」
『お嬢様、どうかされましたか?』
怒っている感じがしないので、ホッとした。
「お忙しいところすみません、教えてほしいことがあるんです」
『はい』
「貴哉さんは、宇條貴哉さんは、お父さんの子どもなんでしょうか?」
『え?』
「お父さんの戸籍に入っていますか?」
沈黙が起こり、雪乃は、一度は落ち着いた鼓動がまた強く打ち始めるのを感じた。
『間違いなく宇條実康様のご子息です』
「――――」
『どうしてそのようなことが気になるのか不思議ですが、気になるなら後程、戸籍謄本の画像をメールしますよ。恐縮ですが、名刺にプリントしているメールアドレスに空メールを送ってもらえますか』
「わかりました。お願いします」
『では、失礼いたします』
電話が切れた。雪乃はメールアプリを起動させ、名刺にあるアドレスに空メールを送った。すると間もなく添付資料付きのメールが届き、そこには実康の戸籍謄本が添付されていた。
確かに貴哉は実康と京香の子で、この欄に名前が印刷されている。雪乃は肩を大きく上下に揺らして深呼吸をした。
(そうよね。私、なにを思ってこんなことを……でも)
であれば、やはり貴哉は血のつながった妹を愛し、抱いたことになる。ゾワッと背筋に寒気が走るが、貴哉の顔を思い浮かべると一転体が熱くなる。もう一度、はあ、と大きく深呼吸をし、テレビをつけてサブスクの映画をかけて気を紛らわせようとした。ぼんやりを眺めているうちに夕食の時間になった。
ダイニングルームに行って席に着くと、テーブルの中央にある大皿に棒寿司が並んでいる。エビや鰻、アナゴなどもあったが、多くがサバの棒寿司だった。
(サバって)
今朝、ちょうど佐久間にアレルギーの話をしたところだ。雪乃は、まさか、と胸の内でこぼした。佐久間は実康や貴哉が選んでここで雪乃を守る役目を仰せつかった秘書だ。まさか裏切って京香にリークするとは思えない。
だが――
(二重スパイとかって可能性もある?)
もしそうなら、カフェでいろいろ話したことが京香に筒抜けになっている。雪乃は背筋がひやりと冷えるのを感じた。しかし、いや、と思い直す。
(佐久間さんを疑ってはいけないと思う。だって、あんなに心配してくれたもの。それに……)
もっと打算的に考えても佐久間は貴哉側だと思う。宇條物産の秘書室に所属し、実康や貴哉の近くで働いているのだ。京香に味方するメリットがない。バレたら職を失うだろう。
「雪乃さん、棒寿司ってどうかしら」
声をかけられ、ハッと我に返って顔を上げる。京香が目の前の席に腰を下ろすところだった。
「夕食にと思って人気の棒寿司を買ってきたのよ。おいしそうでしょ?」
口角が上がっていて口元は笑っているが、目はけっして笑っていない。今にも飛びかかってきそうなほどの激しい感情が見て取れる。雪乃はなるべく目を合わさないように気をつけながら、ゆっくりと頭を下げた。
「どの魚も身が分厚くておいしそうなのだけど、特にサバが立派でね。あら、どうしたの? 浮かない顔をして。もしかしてお寿司は嫌いだった?」
「いえ、そんなことはありません。大好きです。いただきます」
「召し上がってちょうだいな」
雪乃がためらいながらサバの棒寿司に箸を伸ばそうとすると、佐久間が子機を手にして現れた。
「奥様、旦那様からお電話です」
「電話? 主人が? なにかしら、珍しいわね」
子機を受け取って電話に出ると、京香の顔がみるみる険しくなり、なんだか不機嫌そうに立ち上がった。
「主人に呼び出されたから失礼するわ。お寿司はみんなで食べてちょうだい」
京香はそう言い捨て、さっさとダイニングルームから出て行った。それとすれ違うように貴哉が現れる。
「母さん、どうかした?」
「旦那様に呼び出されたとおっしゃって出かけられました」
「そうか。珍しいな。お、今日は棒寿司か。うまそうだ」
「奥様が買ってこられたのです」
「ふーん」
貴哉は京香が買ってきたと知ってとたんに興味を失ったようだ。あまりにわかりやすくて、雪乃は思わず苦笑してしまった。そんな雪乃に、貴哉の隣に立っている佐久間が微笑みながら小さくうなずいた。
(佐久間さん、まさか)
だが、それしか考えられない。サバアレルギーかもしれない雪乃のため、佐久間が実康に連絡し、京香の同席を阻んだのだろう。彼女がいなければ、サバを避けて他のものを食べればいいのだから。
(佐久間さん、一瞬でも疑ってしまって、ごめんさない)
結局、夕食は貴哉と二人でとることになった。ハウスキーパーたちが出入りする中での食事であるが、雪乃としては気を遣うことがないのでリラックスできる。だからつい観た映画や読んだ本、時事などの話で盛り上がって、思いのほか夕食に時間を費やしてしまった。
コーヒーを飲み終え、二人して立ち上がる。部屋に戻ろうとした時、玄関で音がした。
「帰ってきたみたいだ」
「そうみたい」
姿を見せたのは実康だけだった。
「あれ、父さんだけ?」
実康が苦笑を向ける。
「怒らせてしまってな。一緒に帰りたくないと言って、どこかのホテルに行ってしまった。二人に話がある。私の部屋に来てくれ」
重々しい口調に雪乃と貴哉は互いを見合い、実康についていく。実康の部屋に案内されるが、雪乃や貴哉の部屋のように指紋認証のロックがついていなかった。どこにでもある回してあけるドアノブである。
「天井に四か所カメラを設置してるんだ」
「え?」
「誰が出入りしているか調べればわかるから、ドアノブをオートロックにはしていない。でも、俺と雪乃の部屋では、細工をされたら片づけるのは面倒だから、水際対策につけている。ちなみに、俺たちの部屋の入り口にもカメラは設置してるから、いつ誰が出入りしたかすぐにわかる」
家の中にカメラやら発信機やら、いったいどんな危険な場所なのだと思わせるが、雪乃は返事をしなかった。ここまでしないと秘密や安全を守れないのだろう。
「座りなさい」
ソファを勧められて雪乃が腰をかける。貴哉は雪乃の隣に、実康は二人の正面に腰を下ろした。
「今後の方向を決めてから説明しようと思っていたが、さっき京香を怒らせてしまったし、そもそも貴哉がいらんことを言って煽ってしまった。伏せているのは得策ではないと判断した。我々がここまで警戒し、京香がなぜお前の命まで狙うのか、きちんと説明する。驚かせるだろうが、真実だからしっかり受け止めてほしい」
「はい」
「まずはお前たちの関係だが……」
そこまで言って実康は口を閉じ、視線を逸らした。二人がすでに肉体関係にあることを知っているのだろう。そう思うと、雪乃は羞恥で全身が熱くなるのを感じた。
「なにも教えられず、男女の関係なれば、雪乃はさぞかし苦しんだだろう。まったく」
「……すみません」
「あれだけ我慢しろと言ったのに、お前と言うやつは」
項垂れる貴哉を呆れたように眺め、実康は大きく深呼吸をした。そしてまた、雪乃に顔を向ける。
「雪乃にとって、貴哉は兄ではないんだ」
「え? どうして?」
「血がつながっていない。京香が不貞を働いて産んだ子だ」
(これが、現実なんだ)
無数の黒い物体が散らばる様子を思いだして、なんだか気持ち悪くなってくる。どこもかしこも気持ち悪い。それを必死に、業者がきれいにしてくれたのだからもう清潔、と思い込ませ、ベッドに歩み寄った。
「あ」
枕、クッション、ベッドカバー、それらは全部取り換えられて別の物になっている。
(そうね。そうよ。各務さんたちがきれいにしてくれたのを避けるなんて申し訳ないわ)
コロリと横になって天井を見上げる。貴哉のことを考えると、葬儀の最後の場に駆けつけて手を合わせてくれたことを思いだした。そしてマンションに帰って、結ばれたのだ。
(なぜ……うぅん、ああは言ってるけど、実は貴哉さん、お父さんの戸籍に入っていないとか? あるいは養子とか。だったら実は血がつながっていなくて、だからあんなことを。そうだ、お父さんの戸籍謄本を取ったらわかることよ)
雪乃はムクリと起き上がった。だが、その瞬間に、ああ、と唸って額に手をやる。
(私はお父さんの戸籍に入ってないから、委任状がないと取れない。誰かに頼むしかないけど、貴哉さんや奥様に言うわけにはいかないし、こういうのは身内じゃないと……あ!)
机に向かい、中央の引き出しをあけて箱を取り出し、その箱のふたを開いた。中には大小さまざまな紙が入っていて、雪乃はその中から名刺を取り出した。『飯塚由紀夫』と印刷されている。
雪乃は名刺に書かれている携帯番号をスマートに打ち込んだ。だが、通話開始を行う最後で手が止まる。
(こんなことで電話して、迷惑じゃ……向こうは弁護士で、忙しいわけだし)
しばらく名刺とスマートフォンを見つめて思案したが、ここで悩んでも仕方がないと思いなおした。強く打つ鼓動を聞きながら、耳を澄ませる。数度のコール音が耳に響き、止まった。
『はい、飯塚ですが』
「遠山雪乃です。宇條実康の娘です」
『お嬢様、どうかされましたか?』
怒っている感じがしないので、ホッとした。
「お忙しいところすみません、教えてほしいことがあるんです」
『はい』
「貴哉さんは、宇條貴哉さんは、お父さんの子どもなんでしょうか?」
『え?』
「お父さんの戸籍に入っていますか?」
沈黙が起こり、雪乃は、一度は落ち着いた鼓動がまた強く打ち始めるのを感じた。
『間違いなく宇條実康様のご子息です』
「――――」
『どうしてそのようなことが気になるのか不思議ですが、気になるなら後程、戸籍謄本の画像をメールしますよ。恐縮ですが、名刺にプリントしているメールアドレスに空メールを送ってもらえますか』
「わかりました。お願いします」
『では、失礼いたします』
電話が切れた。雪乃はメールアプリを起動させ、名刺にあるアドレスに空メールを送った。すると間もなく添付資料付きのメールが届き、そこには実康の戸籍謄本が添付されていた。
確かに貴哉は実康と京香の子で、この欄に名前が印刷されている。雪乃は肩を大きく上下に揺らして深呼吸をした。
(そうよね。私、なにを思ってこんなことを……でも)
であれば、やはり貴哉は血のつながった妹を愛し、抱いたことになる。ゾワッと背筋に寒気が走るが、貴哉の顔を思い浮かべると一転体が熱くなる。もう一度、はあ、と大きく深呼吸をし、テレビをつけてサブスクの映画をかけて気を紛らわせようとした。ぼんやりを眺めているうちに夕食の時間になった。
ダイニングルームに行って席に着くと、テーブルの中央にある大皿に棒寿司が並んでいる。エビや鰻、アナゴなどもあったが、多くがサバの棒寿司だった。
(サバって)
今朝、ちょうど佐久間にアレルギーの話をしたところだ。雪乃は、まさか、と胸の内でこぼした。佐久間は実康や貴哉が選んでここで雪乃を守る役目を仰せつかった秘書だ。まさか裏切って京香にリークするとは思えない。
だが――
(二重スパイとかって可能性もある?)
もしそうなら、カフェでいろいろ話したことが京香に筒抜けになっている。雪乃は背筋がひやりと冷えるのを感じた。しかし、いや、と思い直す。
(佐久間さんを疑ってはいけないと思う。だって、あんなに心配してくれたもの。それに……)
もっと打算的に考えても佐久間は貴哉側だと思う。宇條物産の秘書室に所属し、実康や貴哉の近くで働いているのだ。京香に味方するメリットがない。バレたら職を失うだろう。
「雪乃さん、棒寿司ってどうかしら」
声をかけられ、ハッと我に返って顔を上げる。京香が目の前の席に腰を下ろすところだった。
「夕食にと思って人気の棒寿司を買ってきたのよ。おいしそうでしょ?」
口角が上がっていて口元は笑っているが、目はけっして笑っていない。今にも飛びかかってきそうなほどの激しい感情が見て取れる。雪乃はなるべく目を合わさないように気をつけながら、ゆっくりと頭を下げた。
「どの魚も身が分厚くておいしそうなのだけど、特にサバが立派でね。あら、どうしたの? 浮かない顔をして。もしかしてお寿司は嫌いだった?」
「いえ、そんなことはありません。大好きです。いただきます」
「召し上がってちょうだいな」
雪乃がためらいながらサバの棒寿司に箸を伸ばそうとすると、佐久間が子機を手にして現れた。
「奥様、旦那様からお電話です」
「電話? 主人が? なにかしら、珍しいわね」
子機を受け取って電話に出ると、京香の顔がみるみる険しくなり、なんだか不機嫌そうに立ち上がった。
「主人に呼び出されたから失礼するわ。お寿司はみんなで食べてちょうだい」
京香はそう言い捨て、さっさとダイニングルームから出て行った。それとすれ違うように貴哉が現れる。
「母さん、どうかした?」
「旦那様に呼び出されたとおっしゃって出かけられました」
「そうか。珍しいな。お、今日は棒寿司か。うまそうだ」
「奥様が買ってこられたのです」
「ふーん」
貴哉は京香が買ってきたと知ってとたんに興味を失ったようだ。あまりにわかりやすくて、雪乃は思わず苦笑してしまった。そんな雪乃に、貴哉の隣に立っている佐久間が微笑みながら小さくうなずいた。
(佐久間さん、まさか)
だが、それしか考えられない。サバアレルギーかもしれない雪乃のため、佐久間が実康に連絡し、京香の同席を阻んだのだろう。彼女がいなければ、サバを避けて他のものを食べればいいのだから。
(佐久間さん、一瞬でも疑ってしまって、ごめんさない)
結局、夕食は貴哉と二人でとることになった。ハウスキーパーたちが出入りする中での食事であるが、雪乃としては気を遣うことがないのでリラックスできる。だからつい観た映画や読んだ本、時事などの話で盛り上がって、思いのほか夕食に時間を費やしてしまった。
コーヒーを飲み終え、二人して立ち上がる。部屋に戻ろうとした時、玄関で音がした。
「帰ってきたみたいだ」
「そうみたい」
姿を見せたのは実康だけだった。
「あれ、父さんだけ?」
実康が苦笑を向ける。
「怒らせてしまってな。一緒に帰りたくないと言って、どこかのホテルに行ってしまった。二人に話がある。私の部屋に来てくれ」
重々しい口調に雪乃と貴哉は互いを見合い、実康についていく。実康の部屋に案内されるが、雪乃や貴哉の部屋のように指紋認証のロックがついていなかった。どこにでもある回してあけるドアノブである。
「天井に四か所カメラを設置してるんだ」
「え?」
「誰が出入りしているか調べればわかるから、ドアノブをオートロックにはしていない。でも、俺と雪乃の部屋では、細工をされたら片づけるのは面倒だから、水際対策につけている。ちなみに、俺たちの部屋の入り口にもカメラは設置してるから、いつ誰が出入りしたかすぐにわかる」
家の中にカメラやら発信機やら、いったいどんな危険な場所なのだと思わせるが、雪乃は返事をしなかった。ここまでしないと秘密や安全を守れないのだろう。
「座りなさい」
ソファを勧められて雪乃が腰をかける。貴哉は雪乃の隣に、実康は二人の正面に腰を下ろした。
「今後の方向を決めてから説明しようと思っていたが、さっき京香を怒らせてしまったし、そもそも貴哉がいらんことを言って煽ってしまった。伏せているのは得策ではないと判断した。我々がここまで警戒し、京香がなぜお前の命まで狙うのか、きちんと説明する。驚かせるだろうが、真実だからしっかり受け止めてほしい」
「はい」
「まずはお前たちの関係だが……」
そこまで言って実康は口を閉じ、視線を逸らした。二人がすでに肉体関係にあることを知っているのだろう。そう思うと、雪乃は羞恥で全身が熱くなるのを感じた。
「なにも教えられず、男女の関係なれば、雪乃はさぞかし苦しんだだろう。まったく」
「……すみません」
「あれだけ我慢しろと言ったのに、お前と言うやつは」
項垂れる貴哉を呆れたように眺め、実康は大きく深呼吸をした。そしてまた、雪乃に顔を向ける。
「雪乃にとって、貴哉は兄ではないんだ」
「え? どうして?」
「血がつながっていない。京香が不貞を働いて産んだ子だ」



