レジでお金を払ってスーパーを出ると、外に止めて置いた自転車のカゴに荷物を入れる。
自転車に乗ると、由井くんがまた荷台のほうに回った。
「また乗るの?」
「だって、家に着くまでがデートでしょ」
「なにそれ」
にこりと笑いかけてくる由井くんに苦笑いで返すと、自転車のペダルに足をかける。
誰にも見えない由井くんと二人乗りして家の近くまで帰ってきたとき、うちの近所の家から高校生くらいの男女がふたり出てくるのが見えた。
最初は遠目でわからなかったけれど、よく見ると、男の子のほうはアキちゃんで、女の子のほうは里桜先輩だ。
里桜先輩、アキちゃんの家に遊びに来てたのかな……。
アキちゃんは近所に住む幼なじみなんだから、挨拶して普通に通り過ぎれば良いのかもしれない。
だけど、アキちゃんが家にカノジョを呼んでいるのを見てしまったことが気まずくて、咄嗟に自転車にブレーキをかけてしまう。



