玄関のドアを開けて家の中に入ると、イケメンユーレイも「お邪魔しまーす」と嬉しそうについてくる。
お邪魔していいなんて言った覚えはないんだけど……。
駅から家までの追いかけっこでわたしの体力は底をついていて、もはやつっこむ気力もない。
「あ、お姉ちゃん。おかえり〜」
ぐったりとしながらリビングのドアを開けると、妹の咲奈がお茶の入ったコップを片手に振り返る。
「た、ただいま……。帰ってたんだ」
妹の咲奈はわたしも通っていた地元の中学の二年生だ。
いつもなら、部活に出て帰宅は18時半過ぎになるのに。男子高校生のユーレイを連れ帰ってしまった今日に限って、咲奈が早く帰宅していることに焦る。
今のところ、彼の姿はわたしにしか視えていないみたいだけど、咲奈はどうだろう。
もしも万が一視えてしまったら、きっと怖がらせてしまう。



