「あなた、最近よく周くんのお見舞いに来てた……」
「はい。由井くんは、どこに行ったんですか? どれくらいで戻ってきますか?」
ひと息に話すと、看護師さんが首をかしげてちょっと困った顔をする。
「周くん、今日付けで病室が移動になったの」
「どこの部屋ですか? 今から行ったら会えますか?」
「そうね……。今日はもう、面会受付時間が終わるから……」
腕時計に視線を向ける彼女の言葉は、なんとなく歯切れが悪い。
「だったら、明日また来ます。由井くんの移動した病室がどこか教えてください」
「ごめんなさい。担当じゃないから、移動先まではちょっと……。それに、ご家族以外の方に、あまり詳しいことは話せないから……」
彼女が申し訳なさそうな顔で、わたしから離れようとする。



