おれ、何しようとしてた……?
ホームからはみ出しかけていた足を、一歩引く。
頭が少し冷静になると、どっと恐怖が襲ってきて。膝からガクンと力が抜けた。
その場にうずくまると、身体がガクガクと震え始める。
「大丈夫ですか……?」
しゃがみ込んで動けなくなってしまったおれに声をかけてくれたのは、その駅にある公立高校の制服を着た女の子だった。
なんの面識もないはずのおれの手に、そっと手を重ねた彼女は、ゆっくりとした口調で話しかけてきた。
「君は嫌かもしれないけど、離せないよ。あっちに座って、なにか飲み物でも飲もうよ」
線路に落ちるかもしれないすれすれのところでうずくまっていたおれのことを、彼女がどんなふうに思ったのかはわからない。
だけどおれは、膝を抱えて震えていた手を握ってくれた彼女の手の温もりに救われた。



