今日も、由井くんに憑けられています……!


 六時間目の授業を普段通りに受けたアキちゃんは、放課後は元気に部活に行った。

 サッカー部の友達と一緒に歩いていくアキちゃんの背中を見送ってから、わたしも家に帰る準備をする。


「あの……、ごめんね。衣奈ちゃん……」

 学校を出て、ひとりで駅のほうに向かって歩いていると、由井くんが落ち込んだ声で謝ってきた。


「まだ、怒ってるよね……。ほんとうに、ごめんなさい……」

 由井くんが何度も謝ってくる。その声はずっと聞こえていたけれど、通学路にはほかにも同じ学校の生徒が歩いていて、すぐには返事ができない。

 もう少し人がいなくなってから返事をしようと黙っていたら、わたしが怒っていると勘違いした由井くんが、ますます落ち込んで肩を落とす。

 腕を前にだらんと下げて項垂れている由井くんからは、どんよりと黒いオーラが漂っていて。今までで一番ユーレイっぽく見える。

 かわいそうだけど、一度本気で反省してもらったほうがいいかもな。

 フラフラ~と左右に揺れながらついてくる由井くんを横目に苦笑いしながら歩くうちに、駅に着いた。