「やっぱり、だめだ……」
今にも泣き出しそうな由井くんの声が聞こえて、わたしとアキちゃんのあいだにぶわーっと強い風が吹いた。
その風がわたしとアキちゃんを引き離し、意識を失ったアキちゃんの身体からガクンと力が抜ける。
そのまま倒れそうになるアキちゃんの身体をなんとか支えると、よたよたしながら、なんとか地面に寝かせる。
目を閉じたアキちゃんの鼻のあたりに手をやると、ふつうに呼吸をしていて。苦しそうなところも、痛そうなところもない。
アキちゃんが目を覚ますまでは油断できないけど、とりあえずは大丈夫そうで、ほっとする。
だけど、どうして急にこんなことに……。
突然、こんなワケのわからないことをした由井くんを問い詰めないと。
そう思って、倒れているアキちゃんの向こうに視線を向ける。
だけど猛抗議してやるつもりだった由井くんは、少し離れたところで、ドヨーンとした暗いオーラを纏いながら膝を抱えて丸まっていて。
「ど、どうしたの……?」
わたしはつい、由井くんを心配するような言葉をかけてしまった。



