「うおおおおお!!!白龍(はくりゅう)中学だぁぁぁぁ!!!キエエエエエエエエエエエエエ!!」



新品の制服に身を包んだ彼。

少年Aである。

登校初日から校門の前で奇声をあげているが、第一志望の学校に合格した喜びだと受け取ってあげよう。

彼の体からは、喜びが溢れ出ている。

新入生たちが、彼を迂回しながら教室へ入る。

彼も、例外ではなく、1年1組の教室へ入った。



ワックスの匂いが少年Aの鼻をくすぐる。

これから始まる中学校生活に胸を躍らせる、少年Aだった。