「ただいまぁ」
家に帰ると、俺はすぐに自分のベッドに飛び込んだ。
よくよく考えてみると、不思議すぎる。
何で俺なんかを彼氏に?
誰でも良かったのか?
ならば彼女の意図は?
色々なことを考えていると、思わず鮫島に電話をかけていた。俺に起こった不可解なことを、誰かに話さずにはいられなかった。
「もしもし〜陽介〜?」
鮫島は相変わらず暢気だった。
「なぁ、鮫島、落ち着いて聞いて。」
「なんだよ〜突然」
どうして鮫島はこんな暢気なんだろう。俺はこんなにもテンパっているのに。
「あのさ、俺、彼女出来ちゃったんだよね。」
「は?」
さすがの鮫島も暢気でいられないだろう。
「なんでそんな深刻そうなんだよ。もっと喜べよ〜」
そうだった。鮫島は、俺に彼女ができた経緯を何も知らない。
「めちゃくちゃ深刻な問題なんだよ。だってさ…」
俺は鮫島に、彼女が出来た経緯を伝えた。