芙羽梨はメイクなんてしなくたって可愛い。 それに、したらより一層可愛くなるから…本来なら、あまりして欲しくない。 でも……。 「今日、芙羽梨がメイクしてるのを見て、やっぱり渡したいと思った。僕のわがままかもしれない。だけど、今日の芙羽梨は本当に綺麗だから」 いつもじゃなくていい。 「僕と合う時にだけ、つけて欲しいなんて思っちゃったんだ」 ほんと、我ながら子供っぽくて嫌になる。 それもこれも、全部芙羽梨のせい。 「…受け取ってくれる?」 「っ…はい。ありがとうございますっ…」