こんな人に頭を下げることはない。 「で、でも…」 「そうだよ、芙羽梨さん。本当なら来て直ぐに挨拶に行こうと思ってたんだけど、中々そうもいかなくてね…」 父さん主催ということもあり、普段仕事ばかりの父さんと会う機会が必ず設けられているこの場を利用する人は多い。 本人が楽しむために始めたものだろうけど、実際は普段の接待となんら変わりないだろう。 「そうなんですね…お疲れ様です」 「いやぁ、ホント参ったものだ。そしてもうひとつ悪いんだけど、ちょっと詩音を借りてもいいかな?」