芙羽梨のことをもっといい言葉で言い表したいのに、可愛いしか出てこなくなってしまう。 芙羽梨を前にすると、語彙力というものが吹っ飛んでしまうらしい。 「今年は芙羽梨も招待したいんだけど…空いてるかな?クリスマスイブだから、24日になるね」 「えっ…いいんですか…?」 「もちろん。芙羽梨と芙羽梨の家族がよければ」 芙羽梨の家は、きっと毎年ご馳走やケーキを囲んで宮村家でのクリスマスを楽しんでいるに違いない。 その時間を僕が奪うわけにはいかないんだ。