ドS弁護士は甘い罠を張る。~病院で目覚めたら危険な男の婚約者になってました~

「実はね、今着けているものは二連なんだ。重ねて着けることが出来る。文が俺を受け入れてくれたら、正式な婚約指輪として渡そうと思っていたんだ」

七生の指が、文の薬指を撫でた。そしてそっと指を絡める。

「文を愛してる。俺を、受け入れて……」

もう、何を言っても勝てない気がした。
七生の声に、言葉に、体温にとても気持が高ぶった。蕩けるほど嬉しい。

怒っていないわけではない。けれど、七生が自分を愛していると何度も伝えてくれるので、都合良く恨みは薄れていた。

七生が目の前に居るのが嬉しい。
許嫁が、勘違いでよかった。

騙されようがなんだろうが、自分はすっかりこの男に惚れてしまって、これから先も離れたくないと思っているのだ。

「わたしも……七生さんが好きです。これからも、ずっと一緒にいたい」

七生は文を見て眉を垂らしたままはにかんだ。

「怒ってない?」

「もう、降参です……。七生さんには敵いません」

「文!」

七生は子供のように喜んだ。
はしゃいで、文をソファに押し倒す。
そして熱烈なキスをした。

「愛してる。一生、大事にするよ」

「ふ、ん、っあ、ちょっと……」

七生は何度も文を味わった。