「この指環って、どうしたんです?」
文は左手に光る婚約指輪を観る。
「文が寝ている間に計って嵌めておいた」
さらっと暴露する七生に唖然とする。
「どれだけ大胆なんですか」
「弁護士は、時にははったりも必要なんだ。本当は、婚姻届まで出してしまおうかとおもったけど、宝城に止められた」
「当たり前ですよ! 文書偽造! そんなの無効です」
「よくそんな言葉をしっているな」
「馬鹿にしてますよね?」
怒って振り向くと、鼻先に七生の顔があった。
「してないよ。無茶苦茶だったのは、わかってる。それくらい、本気だったんだ」
「だ、だからと言って……」
「自分でもどうかしてたと思うよ。ずっと嘘をつき続けるのは難しいし、すぐに正直に話そうとも思っていたんだ。
でも、文は戸惑いながらも一生懸命で、迷いながらも俺に応えてくれる。それがたまらなく可愛くて……。あと一日、もう少しだけと自分を優先して、文の気持を蔑ろにした。酷いことをして申し訳なかった。許してくれるなら、どうかこのまま俺の手を取って欲しい」
七生は身じろぎすると、ポケットから小箱を出した。
手のひらで、器用にぱかりと開ける。
そこには揃いの指輪が並んでいる。
それぞれにダイヤモンドが光っていた。
文は左手に光る婚約指輪を観る。
「文が寝ている間に計って嵌めておいた」
さらっと暴露する七生に唖然とする。
「どれだけ大胆なんですか」
「弁護士は、時にははったりも必要なんだ。本当は、婚姻届まで出してしまおうかとおもったけど、宝城に止められた」
「当たり前ですよ! 文書偽造! そんなの無効です」
「よくそんな言葉をしっているな」
「馬鹿にしてますよね?」
怒って振り向くと、鼻先に七生の顔があった。
「してないよ。無茶苦茶だったのは、わかってる。それくらい、本気だったんだ」
「だ、だからと言って……」
「自分でもどうかしてたと思うよ。ずっと嘘をつき続けるのは難しいし、すぐに正直に話そうとも思っていたんだ。
でも、文は戸惑いながらも一生懸命で、迷いながらも俺に応えてくれる。それがたまらなく可愛くて……。あと一日、もう少しだけと自分を優先して、文の気持を蔑ろにした。酷いことをして申し訳なかった。許してくれるなら、どうかこのまま俺の手を取って欲しい」
七生は身じろぎすると、ポケットから小箱を出した。
手のひらで、器用にぱかりと開ける。
そこには揃いの指輪が並んでいる。
それぞれにダイヤモンドが光っていた。



