もうどうせ泣いてるのバレてるし、
顔なんて隠してもしょうがないと思い、普通にたって、どいたら、イケボさんと目が合った…


その人はずるいぐらい完ぺきな容姿。
黒い髪に、誰もを惹き付けるような赤い目。
着ているスーツがよく似合っている。


「悪い…泣いてるの気付かなかった…」


イケメンさんは、私から目を逸らしながら言った。

なんだ、気づいてなかったじゃん…
じゃあ見られない方が良かった。


「いえ。」


イケメンさんは私の身体を見て、


「大丈夫か?」