「じゃあ、今日はここで我慢するよ」
「え、あっ!」
チウゥゥ…と引っ張られる肌と、鈍く感じる痛み。
皇羽さん、私の首に何をしてるの…っ⁉
「や、だ…怖い、皇羽さん…!」
「ん~?」
「や、めて…やめて!お願い…っ」
「……」
すると皇羽さんは「はっ…」と言って、口を離した。そして自身の唇をペロリと舐める。
「ごちそーさま。次は口をもらうから、覚悟しててね」
「~っ!!」
怒った私が「さっさと出て行け仮病人!」と枕を投げたのは言うまでもなく。
皇羽さんは熱があるのに、とっても軽やかなステップで部屋を出て行ったのだった。