「秋奈さん天才ですよね。こんなにかわいい服が作れるなんて!」

「モデルがいいんだよ。可愛い萌々ちゃんだから着こなせるんだろうね」

「またまた〜。秋奈さんの腕がいいんですよ!」



秋奈さんが作る服のテイストは「不思議の国のアリス」のアリスが着ているような服に近い。女の子なら憧れちゃうような…可愛いがギュッと詰まった服。


何枚もレースのヒラヒラが重ねてあって…バイト服だとは思えなくて、コスプレさせて貰ってる気分。



「今まで作り貯めてたからねぇ。今年一年は同じ服を着ないと思うよ」

「い、一年!?」



つまり、365着はあるって事!?



「どうりでお店もお家も広いと思った…。真島家…お金持ち…!」



ほぅ、と感心している私に、優しく笑ってくれた店長。「よかった、本当に元気そうだ」と安心した顔でお店の奥へ入っていく。



「(もしかして…店長、)」