「あ、はい。そうです、お久しぶりです、おばさん。
突然お伺いしてしまってすみません。それであの……真帆ちゃんに会えないかと思って来たのですが。真帆ちゃんは……?」
しどろもどろになりつつも、彼女に真摯な瞳を向けると、彼女は嬉しそうに目尻を垂れた。
「そぉう。あの子に会いに来てくれたの。さぁさ、上がってちょうだい?」
「……あ、はい」
それまで差していた日傘を畳んで鞄に仕舞う。お邪魔します、と呟き、玄関のたたきで靴を揃えた。
真帆ちゃんも……まだここに住んでいるんだ、良かった。
ほう、と胸を撫で下ろすものの、家の中に漂う湿っぽい空気で、何となく居心地の悪さを感じる。
「真帆〜、お友達の春香ちゃんが来てくれたわよぉ?」
おばさんに続いて通されたのは和室だった。
普段からピシャリと障子を閉め切っているのだろうか、日光も風も通さない畳の部屋からは若干のカビ臭さを感じた。
「ほら、春香ちゃん。あの子よ」
和室だと思った瞬間から予想はしていたが、おばさんが手で差し示したのは仏壇だった。十歳の頃の真帆ちゃんが、写真立ての中であどけない笑みを浮かべている。
その隣りに立てられた黒の位牌。
……そんな。亡くなっていたなんて。
私は言葉をなくし、その場に膝を付いた。
突然お伺いしてしまってすみません。それであの……真帆ちゃんに会えないかと思って来たのですが。真帆ちゃんは……?」
しどろもどろになりつつも、彼女に真摯な瞳を向けると、彼女は嬉しそうに目尻を垂れた。
「そぉう。あの子に会いに来てくれたの。さぁさ、上がってちょうだい?」
「……あ、はい」
それまで差していた日傘を畳んで鞄に仕舞う。お邪魔します、と呟き、玄関のたたきで靴を揃えた。
真帆ちゃんも……まだここに住んでいるんだ、良かった。
ほう、と胸を撫で下ろすものの、家の中に漂う湿っぽい空気で、何となく居心地の悪さを感じる。
「真帆〜、お友達の春香ちゃんが来てくれたわよぉ?」
おばさんに続いて通されたのは和室だった。
普段からピシャリと障子を閉め切っているのだろうか、日光も風も通さない畳の部屋からは若干のカビ臭さを感じた。
「ほら、春香ちゃん。あの子よ」
和室だと思った瞬間から予想はしていたが、おばさんが手で差し示したのは仏壇だった。十歳の頃の真帆ちゃんが、写真立ての中であどけない笑みを浮かべている。
その隣りに立てられた黒の位牌。
……そんな。亡くなっていたなんて。
私は言葉をなくし、その場に膝を付いた。



