「なんで元カレのこと律希には話さないんですか?」
「やましいこととかは何もないにしても、律希は嫌な思いするかなって…。再会しちゃったって言っても、たまたま会うことが多いだけだし…」
全部本当のことなのに、どうしてこんなに後ろめたいのだろう。
まるで隠していた悪事がバレてしまったかのような…。
「まあ律希ってたしかに嫉妬深いところありますもんね。本当に何もないならこのまま言わなくてもいいと思いますけど、律希にとってそれはどうなんだろうって気持ちもわかるから、なんとも。先輩が正しいと思う方を選んだらいいと思います」
絢斗とのことを話さないととは思うけど、いざ律希に話そうとするとなぜか言葉が出てこないのだ。
律希に絢斗の存在を知られたくないのもそうだし、これ以上絢斗のことを思い出したくない。
矢野絢斗という存在は過去のままでいい。
*
「じゃあ私は家があっちなので。先輩のこと駅まで送らなくて本当に平気ですか?」
「うん。駅まですぐだし大丈夫だよ」
結局、あの後は絢斗の話は一度も出ることはなく、他愛もない話を沙耶ちゃんとしているうちにお店を出る頃には七時を過ぎていた。
家がこの近くだという沙耶ちゃんと別れ、駅までの道を一人で歩いていく。
「やましいこととかは何もないにしても、律希は嫌な思いするかなって…。再会しちゃったって言っても、たまたま会うことが多いだけだし…」
全部本当のことなのに、どうしてこんなに後ろめたいのだろう。
まるで隠していた悪事がバレてしまったかのような…。
「まあ律希ってたしかに嫉妬深いところありますもんね。本当に何もないならこのまま言わなくてもいいと思いますけど、律希にとってそれはどうなんだろうって気持ちもわかるから、なんとも。先輩が正しいと思う方を選んだらいいと思います」
絢斗とのことを話さないととは思うけど、いざ律希に話そうとするとなぜか言葉が出てこないのだ。
律希に絢斗の存在を知られたくないのもそうだし、これ以上絢斗のことを思い出したくない。
矢野絢斗という存在は過去のままでいい。
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「じゃあ私は家があっちなので。先輩のこと駅まで送らなくて本当に平気ですか?」
「うん。駅まですぐだし大丈夫だよ」
結局、あの後は絢斗の話は一度も出ることはなく、他愛もない話を沙耶ちゃんとしているうちにお店を出る頃には七時を過ぎていた。
家がこの近くだという沙耶ちゃんと別れ、駅までの道を一人で歩いていく。

