六月の月に愛を誓う。

「それより怪我とかない?触られてたでしょ」

「あ、うん。それは本当、大丈夫だから…」

「先輩の知り合い?」


ハッと前にいる沙耶ちゃんの存在を思い出す。


「沙耶ちゃんも大丈夫!?」

「うん、平気。店員さんが助けてくれたからね。それで、二人は知り合いなの?」

「えっと…」


ちらりと絢斗に視線を向けてから、なんでもないように笑顔を浮かべる。


「中学の時同じクラスだったの」

「矢野絢斗です」

「へぇ。中学の同級生」


とてもじゃないけど、元カレだなんて紹介できるはずもない。


「あ、そうだ、オーダー!沙耶ちゃんは期間限定のパフェだっけ?」

「はーい」