六月の月に愛を誓う。

…びっくりした。

律希の顔が少し本気で怒っているように感じたから。


この前もドラマの話をしている時に好きな俳優が出てるって言ったら、今みたいに少し拗ねていたな…。

きっと好きだからこそ、そういう小さなことでも嫉妬しちゃうんだろう。


私も同じ立場だったらきっとしてしまうと思うし。





それからも律希の機嫌はなおることなくわかれ、少しだけ疲れた。

自分の好きな人や物を同じように好きになってほしいとは思わないけど、ただ少しでも一緒に話したりできたらいいのにな…。


どうしてそれができないんだろう…。


「…美緒?」


突然後ろから名前を呼ばれ、何気なく振り向いて息を呑んだ。


「え…?」


そこには、私にとって世界で一番会いたくない人が、昔とあまり変わらない姿で驚いた顔をして立っていた。