六月の月に愛を誓う。

朝登校すると、教室に入るなり梨花がいきなり抱きついてきた。


「もう三ヶ月なんて早いね!倦怠期の数字だから気抜かないで…って言っても、美緒たちに倦怠期なんてないかあ」

「ありがとう。えへへ、未だに喧嘩もしたことないし大丈夫だと思うけど、気をつけるね」

「美緒」


扉の前で梨花に頭を撫でられていると、グイッと腕を引かれ声の主、絢斗の腕の中にすっぽりとおさまる。


「おはよう。今日は部活オフだからこの前言ってた映画観に行こう」

「え、本当!?うん!やったあ」

「ちょっとー。矢野ばっかり美緒とイチャイチャしないでくれるー?」

「俺の美緒だけど?」

「あはは、本当に絢斗、美緒ちゃんにべったりだねー」

「当たり前だろ」


絢斗に優しく頭を撫でられ、幸せで頰が緩む。


この日は一日中久しぶりのデートが楽しみで、まさか行けなくなるなんて思いもしなかった。





「美緒、本当にごめん」