六月の月に愛を誓う。

昨日のことは夢ではなかったんだと実感し、今日はずっと頬が緩みっぱなしだ。


「まあでも美緒が幸せならそれでいい!矢野に美緒のこと泣かせたらぶん殴るって言わないと!」

「あはは、ありがとう、梨花」


きっかけは、些細なことだった。

たまたま好きな漫画が同じで、たまたま貸してもらえることになり、たまたま席が前後でよく話すようになった。


そんな小さな偶然の積み重なりの中で、私は矢野くんを好きになった。

せっかく矢野くんと付き合えることになったのだから、この関係をいつまでも続けていきたい。そう強く願った。





「美緒」


教室で漫画を読みながら待っていると、部活の終わった絢斗が迎えにきてくれた。

絢斗と過ごす日々は幸せで早いもので、今日で一ヶ月だ。


私たちの関係は順調で、部活でレギュラーに選ばれた絢斗は忙しそうだが、こうして部活終わりに一緒に帰ったりしている。


「あ、月だ」