六月の月に愛を誓う。

矢野くんにも話を振られて、なぜか私がどきりとしてしまう。

矢野くんは、一体なんて答えるんだろう…。


「…わかんない」

「は?わかんない?」

「今まで付き合ってたことはあっても、いつも振られる側なんだよ。本当に好きなのかわからない、っていつも言われて、実際何も言えなくて、だから恋とかよくわかんない」

「ふぅん。まあたしかに矢野って中学生の割には何考えてるのかよくわかんないもんねー」

「自分から誰かを好きになったことも絢斗はまだないからね。でも絢斗にもきっと本気で誰かを想える恋ができるって俺は思ってるよ。きっかけなんて案外簡単だったりしてね」


矢野くんは、恋がわからないのか…。

わからないってことはきっと恋もしたくないと思っているのかな?

それなら私のこの気持ちはもしかして、邪魔…?


それからもテストが終わってから、夏休みなども何回か四人で遊ぶことがあり前よりは仲が深まっているはずなのに、なぜか矢野くんが遠く感じた。

欲張りになってしまう自分が嫌いになっていく一方で、矢野くんへの想いは日に日に増すばかりだった。


「夏休みあっという間だったなあ。文化祭が近づいてくるのは嬉しいけど」