六月の月に愛を誓う。

にこっと微笑んだ美緒が、驚いている私の手をそっと握ってきた。


「梨花、本当に今までありがとう。梨花がいなかったら私、今ここにはいなかったかもしれない。絢斗や律希や沙耶ちゃん、みんなと出逢えてよかったって私は思うけど、それでも、梨花と出逢えてよかったって私は一番思ってるよ。あ、絢斗には内緒ね?」


可愛く笑った美緒がおそらく泣きそうになっているであろう私の頰をむにっとつまんできた。


「ずっと隣にいてくれてありがとう。だから今度は、梨花の幸せを私に願わせて?もう正直になっていいんだよ。ずっと我慢させてごめんね。梨花は誰よりも幸せになるべきなの」


何かを言いたいのに、口を開けば漏れ出るのは嗚咽ばかりでまともな言葉すら出てこない。

…いいの?私も、幸せになっていいの…?


「梨花のそばにいてくれる人は、もうずっと前からいるでしょ?」


せっかく美緒からもらったブーケに涙が次々と吸い込まれていく。


「うん…。私、瑛太が好き」

「え、ちょっと待ってよ。急に告白?」


後ろで驚いている瑛太を無視して、美緒に向き合う。


「私も美緒と出逢えてよかった。それだけで私は幸せ。…だけど、欲が出てきちゃうね。隣にいたいと思う人はずっといたのに、それを認めるのが怖くて私は美緒を言い訳にして逃げてた。それももうやめる。幸せそうな美緒のこと見てたら、私も幸せになりたいって心から思っちゃったんだもん」