六月の月に愛を誓う。

はあと大きくため息をつきながら空を仰ぐ。

すっかり空は夜の色に染まっていて、空には綺麗な満月が浮かんでいた。

月を見て思い出すのは、いつだって絢斗のことだったなー…。

だからいつからか月を見ることもやめてしまったため、こんなに綺麗な月を見たのは久しぶりだった。


「月が綺麗ですね」


突然後ろから囁かれ驚いて振り向くと、優しく微笑む絢斗がそこにいた。


「ごめん返信できなくて。美緒からのメッセージ見てすぐに充電が切れちゃって。でもどうしても会いたかったから、ここで待ってた」

「あ、ううん、全然…」


どうしよう。絢斗の顔を見たら、言いたかったはずのことが全部飛んでしまった…。


「美緒?」


優しく名前を呼ばれ、それだけで私の心は不思議と落ち着いていく。

私が言いたいことは、ただ一つ。


「…月が、綺麗ですね」

「…え?」