六月の月に愛を誓う。

「ありがとな、沙耶」

「…別に。私は何も」


今すぐには無理かもしれないけど、俺も少しずつ前に進んでいけたらいい。

美緒先輩の隣にいることはできなかったけど、この世界中で誰よりも先輩の幸せを願ってるのは俺だから。

好きだと伝えることだけが愛の形じゃない。

愛おしい人の幸せを願い身を引くのが、俺なりの美緒先輩に捧ぐ愛の形なんだ。


それにいつか、俺にもこの手で幸せにすると誓える相手が現れると、なんとなくそう思った。