寮に着いたら、私はさっそく夕食の準備に取りかかる。
「櫂、夕飯できたよー」
最初の頃は『お前の作ったものなんて食えねぇ』とか言って、食堂でご飯を食べていた櫂だけど。
最近は、私の作ったものを食べてくれるようになった。
「んーっ。このハンバーグ美味い。100点」
「ほんと?」
「ああ。また作ってよ」
ぽんと、頭に大きな手のひらがのる。
やばい。櫂に褒められちゃった。
櫂が、『美味い』って言ってきれいに全部食べてくれると、やっぱり嬉しくて。
また頑張ろうって思える。
「あっ、真絢。お前……」
「え?」
私は櫂に突然、顎を指でくいっと持ち上げられた。
「ちょっとそのままじっとしてろよ?」
櫂の整った顔が、私のほうへと少しずつ近づいてくる。
え、なに!?



