琥太郎君は悩ましげな顔で、例の五線譜ノートを取り出す。
そして、何かに取り憑かれたように書き殴っている。
柊が、
「おっ、次は何だ?」
なんて言っても、その言葉すら聞こえていないようだ。
琥太郎君は、頭が良すぎて狂ってしまったに違いない。
しばらくすると、曲が出来上がったようだ。
その曲の題名は『童貞じゃねぇよ』
……は?
「訳分かんねぇ」
柊は顔を歪めていた。
だけど、ぱらりとめくられたページに、またありえない題名が書いてあった。
『妊娠させちまった』
それを見て、
「「妊娠させちまった!?」」
柊とあたしは、またまた大声を出していた。



