そしてお義母さんが、


「みどりちゃん、ごめんね!

本当にこんな息子でごめんね!」


なんて謝り始める。

柊のこういう所はもとから知っているし、もっと言えば琥太郎君のほうが酷いし。

だけど、心底申し訳なさそうなお義母さんに、何も言えなかった。




こうやって、戸崎一家は逃げるように去っていった。

だけど、戸崎一家を見ていると、仲良しで羨ましいなあと毎回思う。




両親があたしたちに大量のお菓子を置いていき、


「こんなモン食ったら太るだろ」


柊はぼやいていた。

だけど、なんだか嬉しそうだった。