「戸崎って日本代表のくせに、あれ全部抜くこと出来ないだろ?」 竹中君は笑いながら言う。 これは挑発だから乗ってはいけないと思うのに……柊はあたしを抱き寄せたまま吐いた。 「出来るに決まってる」 「……えっ!?」 思わず柊を見上げる。 柊は平静を装っているが、やっぱりイライラしてそうだった。 そんな柊に、ごめんと心の中で必死に謝る。 「出来なかったら恥ずかしいぞ」 竹中君はまた挑発する。 キックターゲットとサッカーの試合は別物だということくらい、あたしだって分かるのに。