俯くあたしの前で、 「えーーーッ!?戸崎選手と知り合いなの!? 教えてよ!」 なんて女性の声がする。 そして柊は言った。 「俺たちも新婚旅行だ。じゃあな」 柊はそっとあたしの背中を押す。 だからあたしは、俯いたまま歩く。 歩きながら、泣きそうだった。 あたしは散々柊のことで落ち込んできたけど、一番酷いのはあたしだ。 柊は高校時代も、あたしと付き合い始めてからは女の子と遊ばなかった。 告白も断っていたようだ。 柊なりに、大切にしてくれていたのに。