山形先輩はいつしか、一人でぽつんといるようになった。
だから俺は、よく山形先輩と話をした。
そして、俺が山形先輩と話をしていても、戸崎先輩は不安に思うこともなさそうだった。
むしろ……
「沙知ちゃん、今日も可愛いねー」
「愛ちゃん、俺の腹筋触りたいの?いいよー」
そのチャラさは変わらなかった。
山形先輩がいるというのに、女の子たちと浮ついていた。
山形先輩はそんな戸崎先輩を見て、
「あいつ、頭悪いんだよ」
とか笑っていたけど……戸崎先輩が女の子といる時は、やっぱり元気がなさそうだった。
山形先輩は、戸崎先輩のことが本当に好きだったんだと思う。
こんな山形先輩の気持ちを踏みにじって、俺は許せない思いでいっぱいだった。



