「あんた、今年はいくらだったの?」 脱力して聞くと、奴はドヤ顔で答える。 「二千万」 二千万…… それだけでもくらくらする。 そんなにお金があれば、あたしは働かなくてもいいじゃん。 むしろ、どうして働いているんだろう。 「だから言っただろ、金は心配するなって」 黙るあたし。 「親父の遺産もたんまりあるし」 「あんたのお父さん、殺さないでよ」 ため息混じりに答えていた。 これでますます、柊はあたしとはかけ離れた存在になってしまった。