次の日……
柊さんは、いつも通り何食わぬ顔でトレーニングに現れた。
俺と剛さんが聞いてしまったことなんて、気付いてもいないのだろう。
それが救いだった。
だけど俺は気まずすぎて、柊さんと話せない。
思い出すだけで顔が赤くなる。
それなのに柊さんは、
「おい、凪」
いつものように俺を呼ぶ。
それで、真っ赤な顔で平静を装って顔を上げた俺に……柊さんはわざとらしくそれを見せつけた。
その、しっかりとした首筋に付けられた、紅いキスマークを。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…