震える俺たちの耳には、どんどん激しくなっていくその音が聞こえる。
その姿が見えないのが、せめてもの救いだった。
だけど……普段の二人からは想像出来ないようなその声やその音を聞き、はやくここから逃げなきゃと思う。
さすがの剛さんでもそう思っているのだろう。
俺たちは命からがら逃げ出し、全力で道路を走っていた。
走りながら思った。
さっきの柊さんは、俺の知っている柊さんと全然違っていた。
遊び半分で女を抱いていた、いつも余裕の柊さんだったのに……
あんなに全力で山形先輩を抱くんだと思った。
そして、山形先輩だって清楚で男前だと思っていたのに……
やっぱり柊さんによって開発されてしまったんだ。



