「オトコオンナ? お前、マジで俺がそう思ってると信じてるのか」 ぐいっと腕を掴まれる。 綺麗な顔が近付き、胸がドキドキうるさい。 結婚したというのにこうも柊に狂わされて、あたしは愚かだ。 「オトコオンナなんかじゃねぇよ、みどり」 そんな甘い声で言わないで。 「可愛い。 ……すげぇ可愛い」 可愛いとか言わないで。 「あんたの可愛いは胡散臭いよ」 そう、高校時代は会う子会う子に可愛いって言っていた。 柊にとっては挨拶代わりの呪いの言葉だ。