だけど、万が一なにかあったら……例えばキスされたり、押し倒されたりしたら……悲しむのは柊だ。 あたしは竹中君のことで柊を苦しめた。 あの時の柊を思い出すと胸が痛い。 あたしだって散々苦しめられたのに。 だから、密室で凪君と二人になることは、やっぱり避けるべきだと思った。 「ごめん…… 戸崎が心配するから……」 そう答えると、凪君は驚いた顔であたしを見る。 「……え? 柊さんから山形先輩を託されたんですけど……」 「……え?」 あたしは、凪君を穴が空くほど見つめていた。